元・海外旅行ツアコンの「添乗員ノート」

元ツアコンの添乗員ノート:「添乗員の目線」で見ると、世界はもっと面白くなる!

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添乗員に「向いている」のは、どんな人? 1.健康な肉体

   

 

「添乗員になるには?派遣会社の応募資格と注意点まとめ」では、応募~研修~デビューまでのステップやコストについて書きました。今回は、「どんな人が続けられるのか」についてです。

添乗員の適性として求められることは多数あり、全てを満たす人は少ないかもしれません。私については、あまり適性はなかったと今は思っていますが、それでも19年弱続けてきました。
それでは、「持っていることが望ましい」適性について、数回に分けて書いていきます。

 

【健康で体力があること】

この条件は「必須」と言っていいでしょう。元気でなければ添乗業務はできません。

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添乗員のスケジュールは不規則でハード。
閑散期には仕事がないケースもあり(特に海外は世界情勢により数ヶ月仕事がなかったことも)、
繁忙期には連続で添乗が入って疲れを取る暇もなかったりします。
休みの日にダラダラ過ごした後のハードな添乗は疲れやすく、疲れるから休みにはまたダラダラ…の悪循環。
休みの日はずっと寝ている、疲れてなんにもできない、という添乗員は少なくありません。

不規則な勤務のため、通院や運動など健康管理も、普通の仕事に比べて難しいです。かなり意識して努力しないと、添乗業務に必要な健康体を長きにわたって維持することはできません。

体調が悪くても「あした休みます」と言うわけにはいきませんし、添乗中には絶対にダウンできないです。「どんなにしんどくても仕事はちゃんとする」という気合で臨まないと、致命的なミスを犯しかねません。体力を気力が上回るくらいである必要があります。

 

【国内と海外、どっちが大変?】

私の体感では「国内」のほうが、体力的には大変でした。(海外メインで仕事しており、国内添乗に馴染んでいなかったのも原因かもしれませんが)

 

■国内添乗

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日数が短い分、一日あたりの労働時間が長くなります。
添乗中にしなければいけない作業も海外より多く、業務時間中に「休む暇が全くない」感じです。
バスツアーでは添乗員は正席(シート)に座れず、補助席なこともありますし、
高速道路走行中にもバスの通路を行き来してオプションの受付・集金・資料配布などをします。

添乗添乗と添乗の間に精算報告と次の打ち合わせ・準備も行うので、「忙しい」「休む時間がない」感は海外添乗より大きいです。連続添乗も多いので、精算と打ち合わせ数本分を1日でしなければなりません。

派遣先オフィスでの仕事も、私の場合は国内のほうがつらかったです。以下、「国内添乗員の愚痴あるある」的な内容になりますが…
添乗員に与えられる作業スペースは自分の身幅くらいしかなく、窓も開かないオフィスビルの部屋に添乗員が数十人も養鶏場の鶏のようにぎっしりと入って一斉に作業していました。
莫大な数の書類を確認して、あちこちに電話をしつつ、担当者・経理へ行く用事やコピー・FAXなどで立ったり座ったり、落ち着けませんでした。
早く行かないと電話の使える席が取れず、電話席を使っている他の添乗員が席を外している隙に使わせてもらったこともあります。

会社から持ち帰る荷物も膨大でした。
業務に必要な沢山の書類、お客様に配布するもの(チラシやパンフレット、観光地資料、ギフト・試食、割引券など…)

オフィスと自宅、ツアー集合場所と自宅が近ければ少しはマシでしたが、私の場合は片道1時間~1時間半かかる場所でした。夜遅くに帰宅し、翌朝は5:00位に家を出る、それが国内添乗でした。

 

■海外添乗

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時差や気候の違い、長距離移動、歩く距離の長さが体に負担をかけます。ペルーなど酸素の薄い高地に行くこともあります。健康管理と体力増進をうまくできないと、じわじわと疲れが蓄積していきます。
空港や駅で「お客様のスーツケースの上げ下ろし」を添乗員がするようにと指示する会社もあります。
(海外旅行用の荷物が詰め込まれたスーツケースは1個20kg位、ツアー参加者は15~40人)

常に携帯するバッグが重いことも、長期的には体にダメージを与えていたかもしれません。添乗員のカバンや荷物、中身については「ツアコンあるある・小ネタ集「持ち物編」をご覧ください。

 

◆添乗中に体を壊した例◆

・「声が出ない」
機内の乾燥で風邪をひき、のどのひどい痛みと「声がまったく出ない」状態が数日間続いたことがありました。
日本語ガイドがつく場所だったのでヘルプしてもらい、声が出なくても何とか旅程はこなせましたが、この時は仕事らしい仕事ができず、ツアー後半でお客様の評価のリカバリーが大変でした。

・食あたり・嘔吐・下痢
私は胃腸が丈夫なほうですが、それを過信して食べる量をセーブしないと、場合によってはひどく体調を崩したことがありました。経験したのは、ウズベキスタン・ネパール・ミャンマーで各1回。夜中じゅう嘔吐と下痢と胃が絞られる痛みに苦しんでも、業務時間の間はお客様に気付かれないようにしていました(下痢も精神力で止めた!我ながらスゴイと思います)

・腰痛
ぎっくり腰とはちがうのですが、疲れが溜まると腰に負担が蓄積することがあるようです。
普通に歩けない状態にまでなったこともあります。
それでも「なんとか」しました。
「なんとか」ならなくなってきたことも、リタイアの理由です。

 

◆ デビュー前の健康を維持・増進することが必要! ◆

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このように、もともと「不健康」「体力がない」人は採用されにくいですし、デビューまでこぎつけたとしても続けるのが大変です。まずは健康増進してからスタートしたほうが良いでしょう。

もともと健康で体力のあった人でも、不規則勤務・不規則生活のなかで健康を害していくことがあります。疲れを蓄積させない工夫と努力、スケジュールが自在にならない状況下での健康管理が必要です。添乗をライフワークにしたい人は、加齢によって体力が落ちないようにする意識と努力もしてください。
添乗先で「現地でしか食べられない美味しいもの」を食べ過ぎて太るツアコンも多いです。(添乗員は「げっそり痩せる」か「食べ過ぎて太る」か、だと言われています)疲労回復・ストレス解消のため食いしん坊になりがちですが、セーブすることも忘れずに!

 

次回は、話がちょっと脇にそれますが、イングランドでお腹を壊した時のエピソードを書きたいと思います。
今回の続編「添乗員に「向いている」のは、どんな人? 2.「健康な精神」」は、その後に書く予定です。

 

 

 

 

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