日本では「好きな人にチョコレートをあげる日」なバレンタインデー。その起源は古代ローマ時代にありました。
◆男女のカップリングの祭り ルペルカリア◆
Lupercalia – Wikipedia, the free encyclopedia
バレンタインデーのもとになった祭りは古代ローマのルペルカリア祭と言われています。2月14日はローマ神話の結婚の女神ジュノーの祭日で、翌日15日から豊年祈願の祭りルペルカリアが行われました。
当時の男女は別々に暮らしていましたが、ルペルカリアには若い男女をカップリングする習慣がありました。カップルとされた男女はそのまま結婚に至ることも多かったそうです。
◆恋人たちのために殉教した聖バレンティヌス◆
Saint Valentine – Wikipedia, the free encyclopedia
ローマ帝国皇帝のクラウディウス2世は、「故郷に妻がいると士気が下がる」という理由で兵士の結婚を禁じました。それをひそかに結婚させたのが、3世紀のキリスト教司教だった聖バレンティヌスです。
Saint Valentine – Wikipedia, the free encyclopedia
バレンティヌスは皇帝に逆らった罪により捕らえられ、ルペルカリア祭のいけにえとして祭りの前日2月14日に処刑されたと言われています。
そのことからバレンティヌスは「恋人たちの聖人」と考えられるようになり、2月14日は「聖バレンティヌスの日=バレンタインデー=恋人たちの日」となったのだそうです。
File:Valentinus wordt krijgsgevangen gemaakt Rijksmuseum SK-A-429.jpeg – Wikimedia Commons
アムステルダムの国立美術館収蔵「捕らえられるバレンティヌス」
右下の後ろ手に拘束されているのがバレンティヌスです。
「恋人たちの日 バレンタインデー」の習慣はキリスト教と聖バレンティヌスの信仰がひろがるとともにヨーロッパに定着していきました。
ただし、日本のように「告白」という意味合いはなく、恋人同士の行事として始まりました。いまでは家族や友人へ愛情を伝える日にもなっています。
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